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Teacher name : 澤田 哲生
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開講年度
2025Year
開講学期
First Semester
科目名
Introduction to Nuclear Engineering
授業種別
Lecture
科目名(英語)
Introduction to Nuclear Engineering
授業情報(授業コード・クラス・授業形態)
A0700019 Introduction to Nuclear Engineering
担当教員
null
単位数
2.0Credits
曜日時限
Mon.5Period
キャンパス
Shinjuku Campus
教室
A-0652教室
学位授与の方針
1 基礎知識の修得 0 %
2 専門分野の知識・専門技術の修得 100 % 3 汎用的問題解決力の修得 0 % 4 道徳的態度と社会性の修得 0 % 具体的な到達目標
原子力工学は機械・電気・物理・化学など多分野の英知を集大成して実現される総合工学。工学を専攻する者として、技術の本質を学ぶことはもとより、技術を安全に実現させるための法規制、また、取巻く社会・経済情勢などを含め総合的・多面的な観点から学び、技術について自らの意見を述べることが出来る能力を“原子力というテーマを通して養い、実務的な課題に適応出来る様になる。
受講にあたっての前提条件
到達目標をよく理解し、高いレベルでの達成を目指す意欲があること
授業の方法とねらい
原子力の利用、主に発電についてその基礎的知識が習得できるようにサポートします。
特に最近の世界の動向を踏まえて、来るべきBEVやDX /GXやそのさきのAI全盛の時代に向けて原子力にどのような貢献ができるのかーーーそのことをできるだけわかりやすく説いていきます。 ◎特に昨年あたりからAIと原子力の相性の良さが、AI関係者(アルトマン、ビルゲーツなど)から強力に発信されていますので、その辺も解説していくつもりです。 特に最近では岸田政権が2050年二酸化炭素排出量ゼロ(ゼロカーボン/NetZero) に向けて、発電装置として〝原子力を最大限活用する〟という方向に舵を切りました。また国際原子力機関(IAEA)は脱炭素のために世界の原子力発電を現状の3倍にするように推進していく方向です。 そのことの意義と実現可能性についても、大胆に切り込んで講義の内容を吟味して行きます。 このような目的のもとに毎回の授業を組み立てて行きます。 AL・ICT活用
Not used
第1回
授業形態
対面
事前学習
一般的なメディア(WEBなど)を紐解いて、世界的に原子力発電がどのように位置付けられようとしているかを調べておいてください。
特に、 1)AIビジネスにおける原子力発電の重要性と意義 2)2050年までに世界の原子力を3倍にするという方針 2)ドイツの脱原発の現状 3)日本の原子力産業界の動向 についてもし調べる時間があればぜひやって見てください。 0.5時間
授業内容
1.[ガイダンス]
・今世界の原子力の隆盛はどのようになっているのか? >>>AIと原子力について特に解説 ・第7次エネルギー基本計画における原子力の位置付け ・ビル・ゲーツが原子力開発に投資するのはなぜなのか ー最新の原子力開発動向 ー原子力発電所はミサイル攻撃などに耐えうるのか ー原発と原爆はどのように違うのか ・フランスはなぜ原子力発電所を新たに14基も作るのか? ・スエーデンは実は原子力大国 ・中国、インドの原子力はどうなっているのか ・そして日本は、どうする!?>>>100基の大型原子力の新設 事後学習・事前学習
ソ連とドイツの初期の原子力開発について調べてみましょう!
0.5時間
第2回
授業形態
対面
授業内容
2.宇宙の始まりから原子力まで〜ヒトの歴史とともに〜
・放射線(エネルギー)→物質→情報・・・その変遷の背景に何があるのか ・ヒトとサルの違い ・サイエンス・エンジニアリング・テクノロジー ・太陽系とともにウランもプルトニウムもできた(中性子星)→プルトニウムは消えてウランは消え去るギリギリのところでヒトと出会った ・キュリー夫人のラジウム(放射線)、マイトナーのウラン(核分裂@1939年) ・ 事後学習・事前学習
サイエンスとは何かについて少し考えてみましょう。
Scienceは科学と訳されるのが普通です。科学とは「科目の学問」の意味で、いわば狭義の専門性につながるものです。一方、sciencesは学術の全体系とか、ある専門分野と別の専門分野の間を関係付けるといったニュアンスがあります。 0.5時間
第3回
授業形態
対面
授業内容
3.ごく初期の原子炉からー原子炉開発の歴史はまだ80年
・最初の原子炉(1942):シカゴパイル−1(CP-1) 運が良かったフェルミ(ノーベル物理学賞) ・最初の原子核爆弾(1945) ・最初の発電原子炉(1951):EBR-1 ・最初の原子力発電所(1954、ソ連):オブニンスク原子力発電所 ・原子力潜水艦(1954)、原子力機関車、原子力飛行機、原子力自動車、原子力ロケット ・最初の商業用原子力発電所(1956、英国) ・最初の商業用軽水炉発電所(1957、米国) ・日本の最初の商業用原子力発電所(1966) ・日本の最初の商業用軽水炉発電所(1970) 事後学習・事前学習
CP-1の開発物語を調べてみましょう!
原子炉の停止をスクラム(SCRAM)と言いますが、その語源はSafety Control Rod Axe Manの頭文字から作られた用語とされています。 https://www.weblio.jp/wkpja/content/原子炉スクラム_語源 0.5時間
第4回
授業形態
対面
授業内容
4.原子力発電所ー主なタイプとその仕組み
・加圧水型原子力発電所(PWR) ・沸騰水型原子力発電所(BWR) ・メリット/デメリットの比較 事後学習・事前学習
世間にはPWRが最初に実用化されました。では後発としてBWRがそもそも開発された経緯と理由を調査してみましょう。
PWRのメリットとデメリットを比較し、あなたが発電事業の経営責任者だったとすれば、どちらを選択するのかを考えてみましょう。 0.5時間
第5回
授業形態
対面
授業内容
5.原子力関係の法律・規制、新規制基準
・原子力基本法ー原子力の平和利用とは? ・非核3原則ー核シェアリングは可能か ・戦争と原子力ー国際法の視点から ・3・11後になぜ新規制基準が必要とされたのか ・新規制基準の概要 ・基準地震動という落とし穴ーー科学かトリックか 事後学習・事前学習
原子力基本法の精神を理解しましょう。
「長崎の鐘」を著した永井博士とはどのような人で、彼の思いがどのような形で日本の原子力基本法に反映されたのかについて思いを巡らせてみよう。 https://ja.wikipedia.org/wiki/永井隆_(医学博士) 0.5時間
第6回
授業形態
対面
授業内容
6.放射線
・放射線のイロハーその種類と性質 ・半減期 ・天然の放射線ー宇宙線、温泉、放射線が多い環境:ラムサール(イラン)、ガラパリ(ブラジル)ほか ・プルトニウムの性質ープルトニウムの名付け親は11歳の少女 ・ヨウ素、セシウム 事後学習・事前学習
プルトニウムの名付け親の少女について調べてみましょう!
プルトニウムは冥王星Plutoに由来する名称です。Plutoと命名したのがこの方→https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴァニーシア・バーニー 0.5時間
第7回
授業形態
対面
授業内容
7.原子燃料サイクル(核燃料サイクル)
・サイクルするかしないかーワンススルーとクローズドサイクルの比較 クローズドサイクルの要である〝高次化(こうじか)〟しにくいプルトニウムとは何か? ・プルサーマルとは何か ・亡くなった高速原型炉〝もんじゅ〟の役割はなんだったのか? ・六ヶ所の再処理施設 事後学習・事前学習
ワンススルーサイクルとクローズドサイクルを比較し、メリットとデメリットをまとめてみましょう!
ミュージシャン坂本龍一やラーメン天下一品のマスコットのスギゾー(sugizo)はなぜ六ヶ所を嫌っているのかを調べてみましょう。 https://www.youtube.com/watch?v=y7AQK4_XUBc https://www.amazon.co.jp/ロッカショ-2万4000年後の地球へのメッセージ-STOP-ROKKASHOプロジェクト/dp/4062140438 0.5時間
第8回
授業形態
対面
授業内容
8.放射性廃棄物処理・処分
・最終処分とは何か ・世界の情勢ーフィンランド、スエーデン、フランス、ドイツ、カナダ、USAなど ・日本の情勢 ・科学的特性マップとは ・北海道の寿都町と神恵内村ー文献調査とは? ・いったい何が問題なのかー世代を超えた倫理観 事後学習・事前学習
文献調査が進んでいる寿都町の特産品が何かを調べてみましょう。
また神恵内村が取り組んでいるIoTを活用した〝陸ウニ〟とは何かを調べてみましょう! https://pr.fujitsu.com/jp/news/2019/04/16-1.html 0.5時間
第9回
授業形態
対面
授業内容
9.廃止措置
・廃炉は難しいぞ!!! ・通常炉の廃炉、事故炉の廃炉 ・福島第一原子力発電所の廃炉の現状と未来ー廃炉には300年かかる ・トリチウム水(ALPS処理水) ・燃料デブリはなぜ取り出せないのか? 事後学習・事前学習
トリチウム水について今どうなっているのかを調べてみましょう!
https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20180620.html 0.5時間
第10回
授業形態
対面
授業内容
10.原子力の事故
・発電所の事故ーウインズケール、TMI、チェルノブイリ、福島第一原子力発電所 ・ソ連マヤークーウラルの核惨事 ・ソ連の原潜の事故 事後学習・事前学習
マヤークの核惨事について調べてみましょう→https://ja.wikipedia.org/wiki/ウラル核惨事
ソ連の原潜事故について少しかじってみよう→https://www.antiatom.org/GSKY/jp/Rcrd/Politics/-99/98_belona.htm 【参考】澤田哲生、「ロシア太平洋艦隊の退役原子力潜水艦解体の現状と課題」、日本原子力学会誌、46、405-409 (2004) . 0.5時間
第11回
授業形態
対面
授業内容
11.日本のエネルギー政策
・第6次エネルギー基本計画の概要とその後の方針転換ーなぜ180度の転換が起こったのか ・再生可能エネルギー、原子力 ・EUタクソノミーと日本への影響 ・Society5.0 ・BEV /DX /IoT/Ai-Singularity ・Life3.0 ・2050年までに大型原子炉100基程度が必要!? 事後学習・事前学習
Life3.0 とは何かを調べてみましょう→https://newspicks.com/news/5184212/body/
AIロボットのソフィアが開発者の質問に答えて「人類を滅ぼすわ!」と言った現場を味わってみよう(2分過ぎあたり)→https://www.youtube.com/watch?v=W0_DPi0PmF0 0.5時間
第12回
授業形態
対面
授業内容
12.新型炉開発
・第4世代原子炉とは ・現在の最新鋭はフィンランドと中国にあるー第3+世代原子炉の実態:シビアアクシデント対策 ・固有の安全性 ・ビル・ゲイツの高速炉 ・高温ガス炉 ・SMR ・岸田政権がリプレース・新設を進めるという〝革新的〟原子炉とは何かーーSRZ1200、iBR、BWRX 事後学習・事前学習
ビル・ゲイツの高速炉の計画を知ってみよう→https://rief-jp.org/ct13/114789
0.5時間
第13回
授業形態
対面
授業内容
13.全体のふりかえりレビュー
・第1回から12回までの話題をざっと振り返ります。 ・原子力アップデートー最新の情報などを共有します。 ・日本にとって原子力をどう扱うべきかについて各自のオピニオンをまとめるヒントを紹介します。 事後学習・事前学習
皆さんも、ザックリと振り返ってみましょう!特に興味を持ったことなどを。
0.5時間
第14回
授業形態
対面
授業内容
14.学期末筆記試験
事後学習・事前学習
事前学習として、全般的に復習しておくとともに、日本の原子力政策に対する自らの意見をまとめておくことをお勧めします。
1.5時間
第15回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
15.全体復習と考えるヒント
事後学習
全体の復習と自己の意見を形成する。
0.5時間
成績評価の方法
出席点=各回2点(含、期末試験):合計30点、と期末試験:満点70点(短問:40点、400字程度の論述:30点)の総計で評価させていただきたいと考えています。95点以上A+、90〜94点:A、80〜89点:B、70〜79点:C、60〜69点:Dとする予定です。59点以下は大変残念ですがFとし不合格です。ただし、不合格者には再試験の機会を設ける予定です。
受講生へのフィードバック方法
期末試験でF判定になった受講生に対しては、希望者には追試験を実施することを考えています。全ての受講生が合格するように最善を尽くすつもりです。
教科書
特になし
参考書
1)澤田哲生「やってはいけない原発ゼロ」(2019、エネルギーフォーラム)
2)澤田哲生「誰も書かなかった福島原発の真実」(2012、WAC) 3)橋本憲吾、澤田哲生「結局、原発ってどうなのよ?」(2012、イースト・プレス) 4)澤田哲生「目で見てわかる!放射能と原発」(2012、双葉社) 5)澤田哲生「御用学者と呼ばれて」(2014、双葉新書) オフィスアワー
新宿キャンパス、非常勤講師室。月曜日15時から17時半頃まで。
受講生へのメッセージ
原子力発電は、AIやSDGsおよびネットゼロ達成にとって欠かすことのできないシステムだと私は考えています。なぜそう考えるのかをを随時授業の中に盛り込んで行きます。そのことによって、世界や日本の未来にとって原子力の果たす役割を受講生の皆さんとともに考えて行きたいと思っています。
毎回、最新の情報やエピソードを交えて、皆さんが飽きのこない授業を構成して行きたいと考えています。 また、期末試験に関しては、授業に7割以上出席すれば(出席点が21点以上)まずは単位が得られるように工夫・努力をして行きたいと考えています。つまり期末試験では40点以上は取れるように皆さんと研鑽、情報共有したいと考えています。 ロシアのウクライナ侵攻は原油、石炭、天然ガス価格の高騰を招いています。EUのみならず世界は脱炭素に向かっていますが、今回の侵攻で脱炭素がなかなか難しいことも明らかになりました。フランスや英国は2030年までにそれぞれ10基以上の大型原子力発電所を建設するように大きく舵を切りました。日本の現状は?日本はどのような選択をするべきなのか?ー受講者の皆さんが考えるヒントと基礎を提供しますので、奮って受講してください。 実務家担当科目
Not applicable
実務経験の内容
教職課程認定該当学科
Not applicable
その他の資格・認定プログラムとの関連
関連する科目でない
教育課程コード
Ⅲ4c
教育課程コードの見方【例】 Ⅰ2a(Ⅰ…Ⅰ群、2…2年配当、a…必修) ※ a : 必修 b : 選択必修 c : 選択 ※複数コードが表示されている場合には入学年度・所属学科の学生便覧を参照のこと
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