シラバス情報

開講年度
2025年度
開講学期
前期
科目名
バイオメカニクス
授業種別
講義
科目名(英語)
Biomechanics
授業情報(授業コード・クラス・授業形態)
A0200307 バイオメカニクス [A1][ハイ]
担当教員
橋本 成広
単位数
2.0単位
曜日時限
木曜4限
キャンパス
新宿 遠隔
教室
.、A-0715教室

学位授与の方針
1 基礎知識の修得 0 %
2 専門分野の知識・専門技術の修得 100 %
3 汎用的問題解決力の修得 0 %
4 道徳的態度と社会性の修得 0 %
具体的な到達目標
(1)機械と比較しながら,生体(人体)を工学的に解析できる。
(2)生体に適用される機械・医療機器に関連して,生体と機械との共存・協調における問題点を考えることができる。
受講にあたっての前提条件
近年は,人工臓器に代表されるような,生体の一部の機能を代行する機械が開発されている。人工臓器をデザインするには,代行すべき生体機能がわかっていなければいけない。さらに,機械の設計には,定量的な仕様書が必要である。しかし,生体の機能に関しては,定性的な究明と比べて,定量的な把握については十分とは言い難い。疾患の治療に対する経験ほどには,「生体の標準機能に基づくような人工臓器のデザイン」に役立つ情報は集められていない。逆に,人工臓器開発の試行錯誤の過程で,生体を工学的に解明することによって生体の機能が明確になるという側面がある。生体から,新たな機械を開発するためのヒントが得られるかもしれない。
 現代の医療現場では,様々な機器が導入されている。しかし,その機器の特性と生体の特性を同時に理解していないと,機器が生体へ適切に使用されない危険性がある。生体と機械との共存・協調を追求することは,生体に適用される機器の改良につながる。
 バイオメカニクス分野の研究成果は、医療における人工臓器・医療機器などの新しい装置の開発に結びつくのみならず、生体機能の発見・解明に結びついたり、生体機能の模倣が工学技術の発展に結びついたりすることもある。
 バイオメカニクス分野の学習を通じて、力学を実際のモノづくりに応用するためのデザイン能力を養成する。
授業の方法とねらい
生体の構造・機能を理解するための材料学、血液流れの力学などの基礎を概観しながら、生体を機械工学的に理解する方法を学び、人工関節・人工心臓などの人工臓器、生体計測などへの工学技術の応用について考察する。医療業界に限定せず、将来のキャリアデザインに役立つ内容も含む。ものづくりの基本につながるだけでなく、身体に関する先端技術への興味をもって学べる分野である。

生体の変形・破壊、血液流れ、生体における力のつり合い・運動などを力学的に説明でき、人工臓器・生体計測などの生体への工学技術の応用の提案に関して例を挙げて説明できるようになる。
AL・ICT活用
特に活用しない

第1回
授業形態
授業情報欄記載の通り
事前学習
機械工学に関連する自然科学などの科目の復習をしながら、具体的な課題への興味を持っておくと、学習への動機づけが高まる。
2時間
授業内容
生体の特徴・機械の特徴:学習計画全体のガイダンスにより、自主的に学習を進められるようにする。生体と機械とを比較し、生体に関連する工学分野を概観する。
事後学習・事前学習
機械工学の基礎に関する科目を復習しておくこと。
2時間
第2回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
単位と生体計測:単位や計測法・統計法について学び、心電図などの生体信号の計測への応用について考察する。統計法の背景への理解は、感染症対策の理解にもつながる。
事後学習・事前学習
SI単位、統計学の基礎について学習しておくこと。
2時間
第3回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
生体組織の変形:材料の力学的試験法について学び、生体組織変形の力学的特性について考察する。
事後学習・事前学習
材料力学について復習しておくこと。
2時間
第4回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
生体組織の破壊:固体結晶や疲労破壊について学び、赤血球破壊や生体組織の破壊について考察する。
事後学習・事前学習
材料の耐久性を含めた材料学の基礎的事項を復習しておくこと。
2時間
第5回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
流体の性質:流体と固体の違いや粘弾性について学び、血液の流動について考察する。
事後学習・事前学習
粘性を中心として流体の性質の復習をしておくこと。
2時間
第6回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
流れの抵抗と流速分布:ハーゲン・ポアズイユ流やクエット流について学び、血液流れの抵抗、細胞に対する流れ刺激の影響について考察する。ポアズイユは血液流れの研究者としても有名である。
事後学習・事前学習
流れ学の復習をしておくこと。
2時間
第7回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
非定常流:拍動流、層流と乱流について学び、血液流れについて考察する。
事後学習・事前学習
身の回りの流体の流れについて考察してみよう。
2時間
第8回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
学習成果の確認のため、中間試験(授業内試験)として、授業時間内の指定時間帯にオンラインで「問い(教科書の演習問題の類題)」に解答。
事後学習・事前学習
中間まとめとして復習をしておくこと。
2時間
第9回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
エネルギー:水素イオン濃度指数、エネルギー変換について学び、生体における熱について考察する。
事後学習・事前学習
工業熱力学に関連して、温度の定義などの基礎的事項を復習しておくこと。
2時間
第10回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
物質輸送:肺におけるガス交換、血液の浸透圧などについて学び、人工肺や血液透析について考察する。ECMO(膜型人工肺)は感染症治療でも話題になった。
事後学習・事前学習
工業熱力学に関連して、エネルギー変換の基礎的事項を復習しておくこと。
2時間
第11回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
運動:力のつり合いや運動の記述について学び、関節に加わる力について考察する。
事後学習・事前学習
機械力学に関連して、力学の基礎的事項を復習しておくこと。
2時間
第12回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
潤滑・摩耗:摩擦・摩耗・潤滑について学び、血栓形成、人工関節や人工弁について考察する。血栓形成は、Covid-19でも問題になっています。
事後学習・事前学習
摩擦や摩耗について調べておくこと。
2時間
第13回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
期末試験(授業内試験)として、授業時間内で提示される課題に対して授業時間内の指定時間帯にオンラインで解答を提出。
事後学習・事前学習
総復習をしておくこと。新たなバイオメカニクス技術の提案として、課題設定、オリジナルの図・式・数値を含む提案内容を構想しておくことが、準備として役立つ。
2時間
第14回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
設計図や表面粗さについて学び、人工心臓の設計および生体反応について考察する。
事後学習・事前学習
機械製図法・機械工作の基礎的事項を復習しておくこと。
2時間
第15回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
試験結果の講評。レポート講評。
事後学習
自己評価。学習目標未達成部分の補完学習。
2時間

成績評価の方法
学習成果の確認(授業内試験:中間30%、期末30%)、授業内および授業前後の演習レポート(合計40%)で評価し、60点以上を合格とする。
受講生へのフィードバック方法
試験結果、レポート内容などについて、授業内で、学習到達度などに関して、講評。
登録された「質問」を基に、広く、授業内で、学習到達度などに関して、講評。

教科書
生体機械工学入門:橋本成広著(コロナ社)(2013)
参考書
人工心臓における血栓形成・血球破壊に対する流速効果に関する研究:橋本成広著(東京工業大学博士論文)
生体計測工学入門:橋本成広著(コロナ社) (2000)
生体システム工学入門:橋本成広著(東京電機大学出版局) (1996)
機械工学便覧β8生体工学(日本機械学会編)

オフィスアワー
授業に関する質問については、記録を残すために、KU-LMSで質問登録(相談予約・相談内容など)すること。
授業の前後に教室、または、講師室で対面で対応する。
時間外は、オンラインで、対応する。
受講生へのメッセージ
レポートを、各回の指示通りにKU-LMSでで提出することが中心となります。対面授業に参加できないときには、オンラインで参加できるようにします。健康や医療への工学技術応用の具体例に触れるだけでなく、「力学を中心とした工学を適用して生体の機能を理解する」ための工学基礎の確認を心がけて欲しい。教科書・参考書の授業該当箇所を参照して学び、身の回りの課題をインターネット利用などで検索することによって、学修目標の達成度を高めてください。

実務家担当科目
実務家担当科目ではない
実務経験の内容

教職課程認定該当学科
機械工学専攻
その他の資格・認定プログラムとの関連
関連する科目でない
教育課程コード
Ⅲ3b
教育課程コードの見方【例】 Ⅰ2a(Ⅰ…Ⅰ群、2…2年配当、a…必修) ※ a : 必修 b : 選択必修 c : 選択 ※複数コードが表示されている場合には入学年度・所属学科の学生便覧を参照のこと