シラバス情報

開講年度
2025年度
開講学期
後期
科目名
物理化学III
授業種別
講義
科目名(英語)
Physical Chemistry III
授業情報(授業コード・クラス・授業形態)
A0200480 物理化学III [S2][対面]
担当教員
松田 靖弘
単位数
2.0単位
曜日時限
水曜2限
キャンパス
八王子
教室
1W-212講義室

学位授与の方針
1 基礎知識の修得   20 %
2 専門分野の知識・専門技術の修得   80 %
3 汎用的問題解決力の修得   0 %
4 道徳的態度と社会性の修得   0 %
具体的な到達目標
(1)化学熱力学の基本法則の理解と応用、(2)統計力学の基礎、(3)量子力学の基礎、(4)シュレジンガー方程式の基礎と応用、を理解すること。
受講にあたっての前提条件
物理化学Ⅰおよび物理化学Ⅱの内容を十分に理解していること。
授業の方法とねらい
講義形式で行う。化学熱力学の基本法則の理解と応用、統計力学の基礎、量子力学の基礎、シュレジンガー方程式の基礎と応用を通じて、物理化学を正しく理論的に理解できるようになる。
AL・ICT活用
特に活用しない

第1回
授業形態
授業情報欄記載の通り
事前学習
教科書アトキンス(上)、トピック1A(p30~36)、トピック1B(p37~39)、トピック1C(p45~53)、トピック2A(p67~77)、トピック2B(p78~82)、トピック2C(p83~92)、トピック2D(p93~98)、トピック2E(p103~105)、トピック3A(p118~122,126~130)、トピック3B(p131~136)、トピック3C(p137~145)、トピック3D(p146~148)、電子教材等を用い、物理化学 I で学んだ熱力学の基礎をよく復習すること。
3時間
授業内容
1.熱力学第1法則 1.1可逆・非可逆過程による仕事 1.2 等温過程と断熱過程
物理化学 I で学んだ熱力学第1法則の要点を整理し、理解を深める。
事後学習・事前学習
授業で学んだ熱力学第1法則の要点をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では熱力学第2法則、カルノー・サイクル、仕事効率、エントロピーが状態量であることの証明などを学ぶので、教科書トピック3A(p122~126)をよく読み、予習すること。
4.5時間
第2回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
2.熱力学第2法則  2.1 カルノー・サイクルと仕事効率 2.2 熱力学第2法則のいくつかの表現
熱力学第2法則が(孤立系のエントロピー増大の法則)がいくつかの異なった表現があることを理解する。次いでカルノー・サイクルと仕事効率を理解し、エントロピーが状態量であることも証明できるようになる。
事後学習・事前学習
授業で学んだ熱力学第2法則、カルノー・サイクル、仕事効率、エントロピーが状態量であることの証明などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業ではギブスの自由エネルギーの温度依存性、圧力依存性等を学ぶので、教科書トピック3D(p148~152)をよく読み、予習すること。
4.5時間
第3回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
3 自由エネルギーと変化の方向
ギブスの自由エネルギーに関し、温度依存性、圧力依存性等を理解する。
事後学習・事前学習
授業で学んだギブスの自由エネルギーの温度依存性、圧力依存性などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では相平衡、相転移におけるクラペイロンの式、液相ー気相転移のクラウジウスークラペイロンの式、相図、相図とギブスの自由エネルギーとの関係などを学ぶので、教科書トピック4A(p164~171)、トピック4B(p172~178)をよく読み、予習すること。
4.5時間
第4回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
4 相平衡  4.1 液体の蒸気圧と純物質の相平衡 4.2 相図
化学で重要な相平衡を理解する。相転移におけるクラペイロンの式、液相ー気相転移のクラウジウスークラペイロンの式などを理解する。相図に関して、ギブスの自由エネルギーとの関係、およびギブスの相律を理解する。
事後学習・事前学習
授業で学んだ相平衡、相転移におけるクラペイロンの式、液相ー気相転移のクラウジウスークラペイロンの式、相図、相図とギブスの自由エネルギーとの関係などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では 統計力学の基礎などを学ぶので、教科書アトキンス(下)、トピックス15A(p649~651)をよく予習すること。

4.5時間
第5回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
5 統計力学入門 5.1 統計力学の基礎
統計力学の考え方を説明し、その基礎を習得する。
事後学習・事前学習
授業で学んだ統計力学の基礎をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業ではボルツマン分布、統計力学の計算ではキーとなる分配関数、ボルツマン分布の応用として分子振動の占有率の計算などを学ぶので、教科書トピックス15A(p651~655)、トピックス15B(p656~658,664,665)をよく予習すること。
4.5時間
第6回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
5.2 ボルツマン分布
古典統計力学でもっとも重要であるボルツマン分布を導出する。統計力学の計算の鍵となる分配関数を理解し、ボルツマン分布の応用として分子振動の占有率を計算する。また、正準アンサンブルを理解する。
事後学習・事前学習
授業で学んだボルツマン分布、統計力学の計算の鍵となる分配関数、ボルツマン分布の応用として分子振動の占有率の計算をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では黒体輻射、光電効果、原子および分子スペクトルなどを学ぶので、教科書アトキンス(上)トピックス7A(p298~305)をよく予習すること。

4.5時間
第7回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
6 量子力学の必要性  6.1 黒体輻射、光電効果  6.2 原子および分子スペクトル
古典力学では説明できない現象として黒体輻射を理解し、光電効果とともに光が振動数に比例するエネルギーをもった粒子(光子)でなければならない量子化の説明を理解する。また、原子および分子スペクトルから原子、分子のエネルギーは離散的であることを理解する。
事後学習・事前学習
授業で学んだ黒体輻射、光電効果、原子および分子スペクトルなどをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、波と粒子の二重性、ドブロイの関係式などを学ぶので、教科書トピックス7A(p304~307)をよく予習すること。

4.5時間
第8回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
6.3 波と粒子の二重性、ドブロイの関係式
極微の世界では、電子、原子、分子などの古典的には粒子とみなされるものと、光など古典的には波とみなされるものの両者とも粒子と波の両方の性質をもつこと、およびドブロイの関係式を理解する。前回と今回の授業内容から、古典力学に代わる新しい力学が必要であることを理解する。
事後学習・事前学習
授業で学んだ、波と粒子の二重性、ドブロイの関係式などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では、量子力学の定式化を学ぶので、教科書トピックス7C(p323~326)をよく予習すること。

4.5時間
第9回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
7 量子力学の定式化 7.1 量子力学の特徴、ハイゼンベルグの不確定性関係 7.2 波動関数、物理量、演算子
古典力学(ニュートン力学)に代わる新しい力学、量子力学の特徴を古典力学と比較して理解し、量子力学で重要な役割を果たす波動関数、物理量、演算子を理解する。量子力学の根本原理であるハイゼンベルグの不確定性関係を理解する。
事後学習・事前学習
授業で学んだ量子力学の特徴、量子力学で重要な役割を果たす波動関数、物理量、演算子、ハイゼンベルグの不確定性関係などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では、波動関数の特徴、演算子などを学ぶので、教科書トピックス7B(p309~315)、トピックス7C(p316~324)をよく予習すること。
4.5時間
第10回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
7.3 波動関数の特徴 7.4 演算子
波動関数の特徴である、波動関数の意味(ボルンの解釈)、重ね合わせの原理、規格、直交性、一般の状態における期待値等を理解し、各種物理量に対応した演算子の具体的な式を理解する。演算子の積、交換子についても理解する。
事後学習・事前学習
授業で学んだ波動関数の特徴である、波動関数の意味(ボルンの解釈)、重ね合わせの原理、規格・直交性、一般の状態における期待値、各種物理量に対応した演算子の具体的な式、演算子の積などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では、シュレジンガーの波動方程式を学ぶので、教科書トピックス7B(p308,309)をよく予習すること。
4.5時間
第11回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
シュレジンガーの波動方程式
全エネルギー(力学的エネルギー)の演算子に対する固有値方程式がシュレジンガーの波動方程式であることを理解する。また、時間に依存するシュレジンガーの波動方程式についても理解する。


事後学習・事前学習
授業で学んだシュレジンガーの波動方程式などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では、井戸型ポテンシャル中の粒子を学ぶので、教科書トピックス8A(p336~344)をよく予習すること。
4.5時間
第12回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
8.1 井戸型ポテンシャル中の粒子
シュレジンガーの波動方程式の応用として、井戸型ポテンシャル中の電子について1次元のシュレジンガーの波動方程式の解を導出する。これは1次元の並進運動の量子力学的記述でもある。
事後学習・事前学習
授業で学んだ井戸型ポテンシャル中の電子などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに質問し、理解に努める。
次回の授業では、共役系分子の吸収波長を学ぶので、教科書例題8A.2(p340,341)をよく予習すること。
4.5時間
第13回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
共役系分子の吸収波長
井戸型ポテンシャル中の電子の解の応用として、共役系分子の吸収波長の量子力学的計算について理解する。
事後学習・事前学習
授業で学んだ井戸型ポテンシャル中の電子の解の応用として、共役系分子の吸収波長の量子力学的計算をよく復習し、理解すること。
次回は、学期末筆記試験なので、第1回〜第13回目の授業の内容をよく復習し、分からないところがあった場合は、オフィスアワーなどで質問し、理解すること。
4.5時間
第14回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
学修到達度の確認(授業内試験)。
事後学習・事前学習
授業内試験(学期末筆記試験)の結果も踏まえ、全体を振り返り、よく復習すること。
3時間
第15回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
この講義全体の内容を、特に大事なところを中心にもう一度総まとめを行う。
事後学習
授業の内容全体をよく復習し、理解する。
3時間

成績評価の方法
第14回目に実施する期末筆記試験と各授業で課す小テストによって評価する。6段階のGrade(A+、 A、 B、 C、 D、 F)で評価し、D以上の者に単位を認める。
受講生へのフィードバック方法
オンデマンド授業となる「第15 回」に、KU-LMS に全体の講評をアップロードする。

教科書
アトキンス「物理化学」第10版、上、下 東京化学同人(2017)
アトキンス「物理化学」第10版、下、下 東京化学同人(2017)
参考書

オフィスアワー
月曜日 9:00-10:00、 八王子校舎5-204。簡単な質問は授業後の教室でも受け付ける。
受講生へのメッセージ
化学を大学で学んだか専門学校レベルかの分かれ目は、物理化学の基本的コンセプトを知っているかどうかにあります。個々の問題を統一的体系的な視点から把握し、解決する態度,姿勢を身につけるこは、技術者として、また、市民として大切なことです。

実務家担当科目
実務家担当科目ではない
実務経験の内容

教職課程認定該当学科
該当なし
その他の資格・認定プログラムとの関連
関連する科目でない
教育課程コード
Ⅱ2b
教育課程コードの見方【例】 Ⅰ2a(Ⅰ…Ⅰ群、2…2年配当、a…必修) ※ a : 必修 b : 選択必修 c : 選択 ※複数コードが表示されている場合には入学年度・所属学科の学生便覧を参照のこと