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教員名 : 伊藤 雄三
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開講年度
2025年度
開講学期
前期
科目名
高分子物理化学
授業種別
講義
科目名(英語)
Polymer Physics
授業情報(授業コード・クラス・授業形態)
A1100336 高分子物理化学 [S2][対面]
担当教員
伊藤 雄三
単位数
2.0単位
曜日時限
水曜3限
キャンパス
新宿
教室
A-0615教室
学位授与の方針
1 基礎知識の修得 0 %
2 専門分野の知識・専門技術の修得 100 % 3 汎用的問題解決力の修得 0 % 4 道徳的態度と社会性の修得 0 % 具体的な到達目標
(1)高分子が非常に長い鎖状分子であることに由来する高分子特有の基礎的概念の理解、(2)高分子に特有の分子構造の理解、(3)高分子溶液の性質とその応用としての高分子物質の分子量の測定法の理解、(4)“かたまり”としての高分子物質の基本的な構造と性質の理解、固体構造の解析法の理解を目指す。
受講にあたっての前提条件
物理化学Ⅰ、物理化学Ⅱ、物理化学Ⅲを履修していることが望ましい。
授業の方法とねらい
講義形式で行う。高分子物質は、プラスチックス、ゴム、繊維など非常に多様な製品の素材であるとともに、エレクトロニクス、生医学材料など先端技術を支える素材でもある。こうした高分子物質の基本的性質を分子の立場から理解することを目的とする。
AL・ICT活用
特に活用しない
第1回
授業形態
授業情報欄記載の通り
事前学習
1回目の授業では、高分子がどういうものであるかを分子量の観点から、また、歴史的にも説明する。
身近な高分子物質を調べ、高分子がどのようなものであるか、考えをまとめること。 3時間
授業内容
第1章 序論 1.1 高分子とは何か 1.2 高分子の種類と命名
高分子の特徴を説明し、分子の形態と産出状態から分類した各種高分子について解説する。共重合、共重合体に関しても説明する。次いで、高分子の命名法を詳述。また、高分子化学と工業の歴史についても説明する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ高分子の特徴、分子の形態と産出状態から分類した各種高分子、共重合、共重合体、高分子の命名法、高分子化学と工業の歴史をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、立体配置などの高分子の1次構造について学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第2回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
第2章 高分子の分子特性 2.1 構造異性と立体配置
高分子の分子特性の重要な概念である立体配置(configuration)について詳述。立体規則性高分子に関しても説明する。また、立体配置は高分子の1次構造の一つであるが、他の1次構造である高分子の分岐、幾何異性などについても解説する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ立体配置、立体規則性高分子、高分子の分岐、幾何異性などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、立体配座などを高分子の2次構造を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第3回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
2.2 立体配座と結晶およびランダムコイル
高分子の最も重要な2次構造である立体配座(conformation)について詳述。一重結合の周りのエネルギーの低い安定な回転角は3つ(t, g+, g-)あるが、これが高分子の結晶と液体でどのように実現しているかも説明する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、立体配座、一重結合の周りの3つの最もエネルギーの低い回転角、(t, g+, g-)の状態をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、分子量と分子量分布を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第4回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
2.3 分子量と分子量分布 2.4 分子量分布と重合機構
低分子と高分子の最も大きな違いは、前者が分子量は一つであるのに対し、後者は一つの高分子に対し分子量が多数存在し、また、その分布もあるということである。従って、高分子はその分子量を平均で表す。数平均分子量と重量平均分子量を詳述する。また、縮合重合の場合の理想的な分子量分布に関して詳述する(もっとも確からしい分布、Flory分布)。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、数平均分子量と重量平均分子量、もっとも確からしい分布(Flory分布)をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、溶液の熱力学、分子量測定法の浸透圧法を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第5回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
第3章 高分子溶液 3.1 溶液の熱力学 3.2 分子量測定法 3.2.1 浸透圧法
物理化学IIIでは純物質の熱力学を講義したが、その続きとして混合物の熱力学、すなわち溶液の熱力学を詳述する。次いで、それを使って、分子量測定法の一つである浸透圧法に関して説明する。熱力学を用いて、ファントホッフの式を導く。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、溶液の熱力学、分子量測定法の浸透圧法をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、分子量測定法の光散乱法、粘度法、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第6回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
3.2.2 光散乱法 3.2.3 粘度法 3.2.4 サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)
重量平均分子量が求まる光散乱法を分子分極率などレイリー散乱の基礎理論から解説する。厳密な平均分子量は求まらないが測定が簡単な粘度法、最近よく使われるサイズ排除クロマトグラフィーについても説明する(相対法)。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、光散乱法、粘度法、サイズ排除クロマトグラフィー、分子分極率などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、高分子錆の形と広がりを学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第7回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
3.3 高分子錆の形と広がり
高分子鎖の分子理論を高分子鎖の形、大きさを表す二つの物理量、平均二乗両端間距離と平均二乗回転半径を中心に解説する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、高分子鎖の分子理論、平均二乗両端間距離と平均二乗回転半径などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、高分子溶液の熱力学を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第8回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
3.4 高分子溶液の熱力学
第5回では、低分子の溶液の熱力学を詳述したが、ここでは高分子溶液の熱力学を溶液の混合エントロピー変化の格子理論、Flory-Hugginsの理論等を中心に解説する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、溶液の混合エントロピー変化の格子理論、Flory-Hugginsの理論などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、高分子「固体」の状態、結晶化度などを学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第9回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
第4章 高分子「固体」の構造と物性 4.1 高分子「固体」の状態 4.2 結晶化度
第2回から第8回の授業では高分子の分子特性について詳述してきたが、ここからは高分子の凝集体である固体に関し、主に構造の観点から説明する。高分子固体の構造を低分子と比較しながら説明し、それが高分子の物性にどう影響するかを解説する。高分子固体の構造の特徴は、それが結晶と非晶からなることである。また、高分子固体の結晶の重量分率を表す結晶化度に関しても説明する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、高分子固体の構造の特徴、結晶化度などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、高分子の相転移を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第10回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
4.3 高分子の相転移
高分子の二つの相転移、ガラス転移と融解に関し詳述する。ガラス転移は非晶の転移であり融解は結晶の転移である。また、融点の高さは、高分子の化学構造と密接の関係があることを熱力学的に説明する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、高分子の相転移であるガラス転移と融解、融解の熱力学などをよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、固体構造の研究法としてX線回折法を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第11回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
4.4 固体構造の研究法 4.4.1 X線回折法
高分子の固体構造の研究法としてX線回折と振動分光学を説明する。なお、両者とも低分子でも共通の研究法である。ここではまず、X線回折に関して詳述する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、固体構造の研究法としてX線回折法をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、高分子固体の研究法として赤外線吸収、ラマン散乱を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第12回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
4.4.2 赤外、ラマン分光法
高分子固体の研究法として赤外線吸収、ラマン散乱について詳述する。両者とも高分子の分子振動を測定する手法であるが、そこから固体高分子の様々な特性を導出することができる。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、高分子固体の研究法としての赤外線吸収、ラマン散乱をよく復習し、理解すること。分からないところがあった場合は、次回の授業後かオフィスアワーに必ず質問し、理解に努める。
次回の授業では、いくつかの高分子の結晶構造、高分子固体の電気的・光学的・熱的性質を学ぶので、事前に参考書などで調べ、予習すること。 4.5時間
第13回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
4.5 いくつかの高分子の結晶構造 4.6 電気的・光学的・熱的性質
いくつかの高分子の結晶構造について説明し、次いで、固体高分子の代表的な物性に関し、その構造との関連を踏まえ解説する。 事後学習・事前学習
授業で学んだ、いくつかの高分子の結晶構造、高分子固体の電気的・光学的・熱的性質をよく復習し、理解すること。
次回は、学期末筆記試験なので、第1回〜第13回目の授業の内容をよく復習し、分からないところがあった場合は、オフィスアワーなどで質問し、理解すること。 4.5時間
第14回
授業形態
授業情報欄記載の通り
授業内容
学修到達度の確認(授業内試験)。
事後学習・事前学習
授業内試験(学期末筆記試験)の結果も踏まえ、全体を振り返り、よく復習すること。
3時間
第15回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
この講義全体の内容を、特に大事なところを中心にもう一度総まとめを行う。講評も説明する。
事後学習
授業の内容全体をよく復習し、理解する。
3時間
成績評価の方法
出席は必須とする。その上で、第14回目に実施する期末筆記試験(100%)によって評価する。6段階のGrade(A+、 A、 B、 C、 D、 F)で評価し、D以上の者に単位を認める。
受講生へのフィードバック方法
オンデマンド授業となる「第15 回」に、KU-LMS に全体の講評をアップロードする。
教科書
指定教科書なし
参考書
「高分子化学」第5版、村橋俊介他編、共立出版
「基礎高分子科学」、高分子学会編、東京化学同人 「高分子化学ー基礎と応用ー」第3版、井上祥平、堀江一之編、東京化学同人 オフィスアワー
水曜日 14:10〜15:40 授業後の教室で受け付ける。また、メールで質問も可。bt13181@ns.kogakuin.ac.jp
受講生へのメッセージ
高分子物質なしに現代生活はありません。分子レベルから高分子物質を理解し、明るい未来の材料を開発しましょう。
実務家担当科目
実務家担当科目
実務経験の内容
新規材料開発、特許取得の経験がある教員が、基礎的知識をうまく活用し、新しい材料を新規に開発した経験を活かし、全部について講義する。
教職課程認定該当学科
応用化学科
その他の資格・認定プログラムとの関連
関連する科目である
教育課程コード
Ⅲ3c
教育課程コードの見方【例】 Ⅰ2a(Ⅰ…Ⅰ群、2…2年配当、a…必修) ※ a : 必修 b : 選択必修 c : 選択 ※複数コードが表示されている場合には入学年度・所属学科の学生便覧を参照のこと
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