|
Teacher name : KUWAMURA Naoto
|
開講年度
2026Year
開講学期
Second Semester
科目名
Coordination Chemistry
授業種別
Lecture
科目名(英語)
Coordination Chemistry
授業情報(授業コード・クラス・授業形態)
A1900039 Coordination Chemistry
担当教員
KUWAMURA Naoto
単位数
2.0Credits
曜日時限
Tue.3Period
キャンパス
Shinjuku Campus
教室
A-0652教室
学年
3Year
学位授与の方針
1 基礎知識の修得 0 %
2 専門分野の知識・専門技術の修得 100 % 3 汎用的問題解決力の修得 0 % 4 道徳的態度と社会性の修得 0 % 具体的な到達目標
1)金属錯体の結合様式と配位構造の特徴を理解する。
2)金属と配位子により形成される電子状態を理解する。 3)錯体の構造や性質の解析手法について理解する。 4)錯体の主要な反応性について理解する。 5)触媒科学における錯体の機能について理解する。 6)生命科学における錯体の機能について理解する。 受講にあたっての前提条件
有機化学Ⅰ、有機化学Ⅱ、無機化学Ⅰ、無機化学Ⅱ、高分子合成化学を履修済みであることが望ましい
授業の方法とねらい
金属錯体は、無機物である金属イオンと有機物である配位子からなる物質群です。この構造は酵素の活性中心に見られ、また色素や触媒として利用されるため、合成化学、生命化学、材料科学など、広い学術分野に関連する物質群です。金属錯体は、金属イオンと配位子の組み合わせや構造により性質や反応性が変わるため、古くから系統的に研究がなされており、この研究分野を錯体化学または配位化学といいます。本授業では、金属と有機分子により構成されるd金属錯体の多様な電子構造、物性、反応性の基礎を体系的に理解することで錯体化学の素養を身につけます。また、錯体化学の実例について学ぶことで化学技術者としての考察力と応用力を養います。
AL・ICT活用
Not used
第1回
授業形態
対面
事前学習
これまでの学習で得た錯体化学に関する基礎知識を復習しておく(例えば、参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 14 “錯体化学の基礎”の内容)。
授業では電子資料を使用し、板書により授業を進めます。ノートを必ず持参してください。 2時間
授業内容
現代の錯体化学:遷移金属錯体の歴史的発展を概観し、錯体を構成する金属、配位子の多様性を知り、錯体化学に属する研究分野を理解する。錯体の化学式の書き方を学習する。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読する。参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 14 “錯体化学の基礎”の内容(特に、14.6化学式の書き方と14.7名称のつけ方)とchapter 15 “異性現象”の内容について予習・復習する。
4時間
第2回
授業形態
対面
授業内容
錯体の命名と構造:IUPAC無機化学命名法に則った錯体の基本的な命名法を習得する。錯体の構造として主に中心金属の配位数6の構造について具体例を通して学ぶ。その際、配位子の種類、数、立体的要因によって異性現象が生じることを理解する。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 15 “異性現象”の内容について復習する。参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 16 “d軌道”、参考書「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」2.2 "結合理論"の結晶場理論について、予習する。
4時間
第3回
授業形態
対面
授業内容
錯体の異性体、結晶場理論:錯体の構造の内容の続きとして錯体の異性体の種類を分類する。結晶場理論を用いて中心金属と配位子の結合様式について理解することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 16 “d軌道”、参考書「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」2.2 "結合理論"の結晶場理論 予習:参考書「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」2.2 "結合理論"の分子軌道理論 4時間
第4回
授業形態
対面
授業内容
配位子場理論:初期に提案された結晶場理論と、その後に発展し、確立された配位子場理論を学ぶことで、主に八面体型錯体の形成における安定化や電子反発による不安定化を理解することができる。また、対称適合線形結合によって、金属中心(d軌道)と配位子(σ結合、π結合)との結合性軌道を考察することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」2.2 "結合理論"の分子軌道理論 予習:参考書「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」4章 "分子の対称性" 4時間
第5回
授業形態
対面
授業内容
分子の対称性:対称操作、点群について学び、具体例を通して、点群の決定や指標表の見方・基本的な使い方を習得することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」4章 "分子の対称性" 予習:参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 17 “錯体の物理的性質”、参考書「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」2.3 "スペクトルと磁性" 4時間
第6回
授業形態
対面
授業内容
電子スペクトルと磁性(1):電子スペクトルにおける吸収帯(d-d遷移、スピン禁制遷移、電荷移動遷移)を分類し、d-d遷移と配位子場分裂との関係を学ぶ。錯体の色や磁性が配位子場による錯体の構造・電子状態を反映していることを理解することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 17 “錯体の物理的性質”、参考書「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」2.3 "スペクトルと磁性" 予習:参考書「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」7章 "d金属錯体" の結合と電子構造 5時間
第7回
授業形態
対面
授業内容
電子スペクトルと磁性(2):電子スペクトルにおける吸収帯(d-d遷移、スピン禁制遷移、電荷移動遷移)を分類し、d-d遷移と配位子場分裂との関係を学ぶ。錯体の色や磁性が配位子場による錯体の構造・電子状態を反映していることを理解することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」7章 "d金属錯体" の結合と電子構造 予習:参考書「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」第3章 "錯体の構造決定" 4時間
第8回
授業形態
対面
授業内容
錯体の構造を同定する一般手法:錯体の溶液状態、結晶状態の構造を決定するために用いられる一般的な分析手法に触れる。これらを駆使して、錯体の構造が多角的に決定されることを理解することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」第3章 "錯体の構造決定" 予習:参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 18 “錯体の安定度”、chapter 19 “錯体の反応” 4時間
第9回
授業形態
対面
授業内容
配位子置換反応:錯体の安定性、配位子置換反応とその分類について学ぶ。置換反応の起こりやすさや選択性について予測することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 18 “錯体の安定度”、chapter 19 “錯体の反応” 予習:参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 19 “錯体の反応”、「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」7章 "d金属錯体" の7 .8 配位子置換反応の速度と機構 4時間
第10回
授業形態
対面
授業内容
電子移動反応:金属イオンの置換活性と置換不活性を学ぶ。また、電子移動反応における内圏機構と外圏機構について学ぶ。2つの金属中心の間で進行する電子移動が多段階で進行し、錯体の電子構造や架橋配位子の種類によって電子移動速度が異なってくることを理解することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「理工系基礎レクチャー 無機化学」chapter 19 “錯体の反応”、「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」7章 "d金属錯体" の7 .8 配位子置換反応の速度と機構 予習:参考書「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」6章 "酸化と還元" 4時間
第11回
授業形態
対面
授業内容
中間テスト、錯体の電気化学1:前半には第1〜10回授業の内容の中間テストを実施する。後半は錯体の電気化学を学ぶ。
錯体のもつ酸化還元電位の意味、錯体のサイクリックボルタンメトリーの原理と解析方法、フェロセンを中心として代表的な錯体の電気化学研究、多核錯体の電子移動、混合原子価、電気化学系列、プールベ図、ラチマー図、フロスト図について学ぶ。 事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。また、中間テストの内容を復習する。
復習と復習:参考書「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」6章 "酸化と還元" 4時間
第12回
授業形態
対面
授業内容
錯体の電気化学2:錯体の電気化学を学ぶ。錯体のもつ酸化還元電位の意味、錯体のサイクリックボルタンメトリーの原理と解析方法、フェロセンを中心として代表的な錯体の電気化学研究、多核錯体の電子移動、混合原子価、電気化学系列、プールベ図、ラチマー図、フロスト図について学ぶ。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」6章 "酸化と還元" 予習:参考書「ベーシックマスター 無機化学」 4時間
第13回
授業形態
対面
授業内容
有機金属錯体の反応:酸化的付加、還元的脱離、挿入反応といった主要な素反応について学ぶ。これらの素反応の前後の錯体の状態(配位数、電子数、酸化数など)を理解することができる。さらに、代表的な触媒反応における錯体の触媒としての機能を学ぶ。錯体の主な素反応を組み合わせ、触媒サイクルを記述することができる。
事後学習・事前学習
授業中の板書内容を再読・復習する。
復習:参考書「ベーシックマスター 無機化学」 3時間
第14回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
学習内容の振り返り:第1〜13回目までの授業内容を振り返り、理解度を確認する。
事後学習・事前学習
本講義の板書内容を再読・復習して、どこまでのことを理解できているか整理する。
5時間
第15回
授業形態
対面
授業内容
学習到達度の確認(授業内試験):第1〜13回目の授業内容を試験範囲として学期末筆記試験を行う。
事後学習
学期末筆記試験に出題された問題を復習する。
1時間
成績評価の方法
授業への出席と課題の提出を前提とし、授業で実施する課題と第10回授業で実施する中間テストをもって平常点とする。
学期末筆記試験を第15回目に実施する。平常点と学期末筆記試験の評価割合を60:40とする。A+〜D, Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。 受講生へのフィードバック方法
課題の解答例は、各授業の冒頭に説明します。また、試験の点数はKU-LMS上で公表します。
教科書
指定教科書なし。
参考書
○「新版 錯体化学 基礎と最新の展開」基礎錯体工学研究会編(講談社サイエンティフィク)
○「シュライバー・アトキンス無機化学(下) 第6版」Mark Weller他著 田中勝久他訳(東京化学同人) 〇「SDGs 無機化学の基礎」矢野重信、木下勇、山村剛士 企画・監修(培風館) ○「詳説 無機化学」福田豊、海原純男、北川進、伊藤翼、編(講談社サイエンティフィク) ○「ベーシックマスター 無機化学」増田秀樹、長嶋雲兵、共編(オーム社) ○「理工系基礎レクチャー 無機化学」鵜沼英朗、尾形健明著(化学同人) オフィスアワー
オフィスアワーは火曜 12:00-13:30です。八王子4号館3階04-307に居ます。
メールによる質問はいつでも受け付けます。ft13725@ns.kogakuin.ac.jp にメールを送って下さい。 受講生へのメッセージ
錯体は身近に感じないかもしれませんが、身近に使われている物質で、学問としての裾野が非常に広いです。
どこに応用されていて、それがどのように理解されているか、一度学習しておくと、今後化学を取り扱ういろいろな場面で役に立つと思います。 参考書は、図書館に配架されています。積極的に図書館を活用してください。 授業内容とちゃんと向き合い、理解に努め、授業でわからないことは放置せずに、調べたり聞いたりしてください。 授業では電子資料を使用し、板書により授業を進めます。ノートを必ず持参してください。 重要なことは授業中に説明します。授業に向き合い、授業中に内容を理解するように努めてください。 実務家担当科目
Not applicable
実務経験の内容
教職課程認定該当学科
Not applicable
その他の資格・認定プログラムとの関連
関連する科目でない
教育課程コード
Ⅲ3c
教育課程コードの見方【例】 Ⅰ2a(Ⅰ…Ⅰ群、2…2年配当、a…必修) ※ a : 必修 b : 選択必修 c : 選択 ※複数コードが表示されている場合には入学年度・所属学科の学生便覧を参照のこと
|