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教員名 : 竹口 隼人
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開講年度
2026年度
開講学期
前期
科目名
経済学B
授業種別
講義
科目名(英語)
Economics B
授業情報(授業コード・クラス・授業形態)
A1100223 経済学B [全][遠隔(オ)]
担当教員
竹口 隼人
単位数
2.0単位
曜日時限
土曜1限
キャンパス
八王子 遠隔
教室
学年
カリキュラムにより異なります。
学位授与の方針
1 基礎知識の修得 50%
2 専門分野の知識・専門技術の修得 0% 3 汎用的問題解決力の修得 0% 4 道徳的態度と社会性の修得 50% 具体的な到達目標
人、社会、文化に関する基礎的知識をしっかりと身に付け、それに基づいて自身の考えを深めることができるようになる。社会的環境と照らし合わせながら、将来を展望する。
受講にあたっての前提条件
人、社会、文化に関する知識への関心をもっている。
授業の方法とねらい
この講義では「ゲーム理論」という経済学の手法の入門・基礎レベルを扱います。
経済学の中には、「ゲーム理論」という分析手法が存在します。それは、経済現象を分析するだけではなく、企業の組織内の行動や企業戦略など経営の問題、選挙における有権者や政治家の行動など政治の問題、戦争発生や国際取引など国際関係の問題、共同体における資源共有や差別の構造的な発生など社会の問題、これらなどを分析するのにも応用されている手法です。 この講義では,経済・経営・政治・国際関係・社会の諸分野の現象や課題を解き明かす分析ツールとしてのゲーム理論の入門レベルを扱います。この講義を通じて、皆さんがゲーム理論を理解し、それを介して人間社会の諸現象について理解・説明できるようになることを目指します。 (授業の方法) [講義の形式] オンデマンド形式で行います。内容ごとに複数に分割した動画(mp4ファイル20分×4程度)と講義資料(pdf)を各回共有します。動画を一纏めにしたものも共有します。 [講義の構成] 教科書の内容に沿って、ゲーム理論に関する経済学の考え方を紹介します。その際、経済学だけではなく経営学、政治学、国際関係論、社会学などにゲーム理論が応用されている事例も紹介する予定です。講義後にKU-LMSで課題を課し、入門レベルの計算問題や講義内容の理解に関する問題を扱います。 [課題] 講義内容に即した課題(教科書の問題を含む)に取り組んでもらいます。この講義では、中間・期末試験や中間・期末レポートは実施しません。また、基本的には課題の締め切りは講義の翌週ですが、履修が確定するまでの時期や学期末筆記試験の時期などは締め切りを延長します。加えて、締め切り後に未回答者を対象に課題もしくは類題による新たな課題を再公開します。 (授業のねらい) ・現実の経済・経営・政治・国際関係・社会に関する幅広い活動や現象を理解できるツールとしてのゲーム理論の基礎的な知識を習得する ・現実の経済・経営・政治・国際関係・社会に関する幅広い活動や現象を、ゲーム理論を介して理解できるようになる ・現実の経済・経営・政治・国際関係・社会に関する幅広い活動や現象についてゲーム理論を活かして説明できるようになる (補足) この講義では経済学のフロンティアともいえる分析手法(ゲーム理論)を紹介します。しかし、この内容では物価の問題や経済成長の問題など、経済学のメインストリームで扱われる経済問題については必ずしも扱えません。それらについては、「経済学A」で扱いますので、それらに関心のある方はそちらも履修してみてください。なお、前期の先進工学部・建築学部の方向け、後期の工学部・情報学部の方向けの「経済学A」を私が担当しているので、この講義と併せてより体系的に経済学を学ぶことができるかと思います。とはいえ、私が担当しない「経済学A」についても、大きく内容が変わるということはないと思います。 経済や社会を分析する手法ではなく、企業の不祥事の問題や企業の社会貢献活動、働き方の問題、消費活動の問題、経済はどうあるべきか、経済政策はどのようにすすめられるべきかなど、経済の具体的問題や「〜べき」という議論に関心のある方は、工学部・情報学部の方は前期、先進工学部・建築学部の方は後期に開講される「社会思想A」で扱いますので、それらに関心のある方はそちらも履修してみてください。なお、私が担当しない「社会思想A」は内容が異なっているかと思いますので、必ずしも互換性があるとは限りません。 これらを合わせて履修すると、経済学や社会に関する考えを深め、経済を考えるための知識を体系的に習得することができます。とはいえ、各講義は独立して理解できるようにもなっているので、これらを履修することがこの講義を履修するうえで必須というわけではありません。 AL・ICT活用
e-ラーニング等ICTを活用した自主学習支援/その他
第1回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
事前学習
※各回の時間配分はあくまで目安であり,実際の配分などは各自の判断に委ねます.
【第1回の事前学習:90分】 ・シラバスの内容を(大まかで構わないので)確認する ・テキストの序章に目を通す 1.5時間
授業内容
ゲーム理論という武器を持って
【教科書 序章】 【内容】 ガイダンス / ゲーム理論を活かすために / ゲーム理論とは何か / モデル化するということ / じゃんけん勝負のモデル / モデル化の目的 / ゲームの種類とテキストの特徴 事後学習・事前学習
【第1回の事後学習:120分】
・講義動画や資料、教科書序章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする 【第2回の事前学習:60分】 ・教科書第1章を予習する 3時間
第2回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
支配戦略
【教科書 第1章】 【内容】 囚人のジレンマ / 共有地の悲劇 / 強く支配される戦略の逐次消去 / 日常に潜む囚人のジレンマ / ゲーム理論における「合理性」 事後学習・事前学習
※内容については講義で指示します
【第2回の事後学習:120分】 ・講義動画や資料、教科書第1章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第2回課題(テスト形式)に取り組む 【第3回の事前学習:60分】 ・教科書第2章を予習する 3時間
第3回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
ナッシュ均衡
【教科書 第2章】 【内容】 ナッシュ均衡 / さまざまな同時手番ゲーム / ナッシュ均衡の性質 / N人同時手番ゲーム/ ゲーム理論を「活かす」ということ 事後学習・事前学習
※内容については講義で指示します
【第3回の事後学習:120分】 ・講義動画や資料、教科書第2章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第3回課題(テスト形式)に取り組む 【第4回の事前学習:60分】 ・教科書第1・2章を復習する 3時間
第4回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
支配戦略とナッシュ均衡
【教科書 第1・2章】 【内容】 ・第3回までに扱えなかった教科書第1・2章の内容 事後学習・事前学習
※内容については講義で指示します
【第4回の事後学習:120分】 ・講義動画や資料、教科書第1・2章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第4回課題(テスト形式)に取り組む 【第5回の事前学習:60分】 ・教科書第3章を予習する 3時間
第5回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
混合戦略
【教科書 第3章】 【内容】 混合戦略という概念 / 混合戦略ナッシュ均衡 / 最適反応の求め方 / 図を用いずに均衡を求める / 「均衡」の奥深い話 事後学習・事前学習
※内容については講義で指示します
【第5回の事後学習:120分】 ・講義動画や資料、教科書第3章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第5回課題(テスト形式)に取り組む 【第6回の事前学習:60分】 ・教科書第4章を予習する 3時間
第6回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
進化動学
【教科書 第4章】 【内容】 混合戦略のおさらい / 進化動学 / 螺旋を描く収束 / 集団の違いがない状況での進化動学 事後学習・事前学習
※内容については講義で指示します
【第6回の事後学習:120分】 ・講義動画や資料、教科書第4章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第6回課題(テスト形式)に取り組む 【第7回の事前学習:60分】 ・教科書第3・4章を復習する 3時間
第7回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
混合戦略と進化動学
【教科書 第3・4章】 【内容】 ・第6回までに扱えなかった教科書第3・4章の内容 事後学習・事前学習
※内容については講義で指示します
【第7回の事後学習:120分】 ・講義動画や資料、教科書第3・4章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第7回課題(テスト形式)に取り組む 【第8回の事前学習:60分】 ・教科書第5章を予習する 3時間
第8回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
部分ゲーム完全均衡
【教科書 第5章】 【内容】 逐次手番ゲーム / 日本企業の海外進出 / 完全情報と不完全情報 / ナッシュ均衡と部分ゲーム完全均衡の違い 事後学習・事前学習
【第8回の事後学習:120分】
・講義動画や資料、教科書第5章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第8回課題(テスト形式)に取り組む 【第9回の事前学習:60分】 ・教科書第6章を予習する 3時間
第9回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
繰り返しゲーム
【教科書 第6章】 【内容】 有限繰り返しゲーム / 無限の彼方へ / 経済的相互依存 / 繰り返しの奥深い話 事後学習・事前学習
【第9回の事後学習:120分】
・講義動画や資料、教科書第6章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第9回課題(テスト形式)に取り組む 【第10回の事前学習:60分】 ・教科書第5・6章を復習する 3時間
第10回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
部分ゲーム完全均衡と繰り返しゲーム
【教科書 第5・6章】 【内容】 ・第10回までに扱えなかった教科書第5・6章の内容 事後学習・事前学習
【第10回の事後学習:120分】
・講義動画や資料、教科書第5・6章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第10回課題(テスト形式)に取り組む 【第11回の事前学習:60分】 ・教科書第7章を予習する 3時間
第11回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
ベイジアン・ナッシュ均衡
【教科書 第7章】 【内容】 確率とモデル / 不完備情報ゲーム / 逆選択 事後学習・事前学習
【第11回の事後学習:120分】
・講義動画や資料、教科書第7章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第11回課題(テスト形式)に取り組む 【第12回の事前学習:60分】 ・教科書第8章を予習する 3時間
第12回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
完全ベイジアン均衡
【教科書 第8章】 【内容】 内容のある広告 / 内容のない / 隠された戦略 / プロパガンダ 事後学習・事前学習
【第12回の事後学習:120分】
・講義動画や資料、教科書第8章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第12回課題(テスト形式)に取り組む 【第13回の事前学習:60分】 ・教科書第7・8章を復習する 3時間
第13回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
ベイジアン・ナッシュ均衡と完全ベイジアン均衡
【教科書 第7・8章】 【内容】 ・第12回までに扱えなかった教科書第7・8章の内容 事後学習・事前学習
【第13回の事後学習:120分】
・講義動画や資料、教科書第7・8章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする ・第13回課題(テスト形式)に取り組む 【第14回の事前学習:60分】 ・教科書終章を予習する 3時間
第14回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
「活かすゲーム理論」のすすめ
【教科書 終章】 【内容】 貧困問題とフードバンクの問題 / 順番待ち方式で食料格差が生じる理由 / 選択方式で食料格差が縮小する理由 / 議論を発展させる / ゲーム理論を活かす 事後学習・事前学習
【第14回の事後学習:120分】
・講義動画や資料、教科書終章を復習する ・分からないことや気になったことがあれば、KU-LMSで質問をする 【第14回の事前学習:60分】 ・これまでのおさらいをする ・第14・15回の課題(テスト形式)に取り組む準備を進める 3時間
第15回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
総まとめ
【内容】 ・これまでに扱えなかった教科書(特に終章)の内容 ・これまでのフィードバックなどを通じて、ゲーム理論についておさらいをする 事後学習
【第15回の事後学習:90分】
・これまでのおさらいをする ・第14・15回の課題(テスト形式)に取り組む 1.5時間
成績評価の方法
課題100%で評価します。詳細はガイダンスでお知らせしますが、ざっくりと以下のような方法で評価します。
・成績評価はS(A+), A, B, C, D, Fの6段階で行い、D以上の者に単位を認める。 ・基礎知識や道徳的態度と社会性の修得を図ろうとしているのに課題でいい点数がとれないとしても、その姿勢を適切に成績評価します。 ・・基礎知識の修得を図ろうとする姿勢が見受けられないこと、または、道徳的態度と社会性の修得を図ろうとする姿勢が見受けられないことが明確な場合、たとえ課題の点数が良くてもF(不合格)やDとなるなど、点数ほどよくない成績になり得ます。 ・課題以外の質問などについては、加点要素として別途評価します。 課題は多いですが、ちゃんと講義を受けてちゃんと課題をこなしたら、ちゃんと評価される講義です。 受講生へのフィードバック方法
テスト形式の課題については、課題後にKU-LMSから解説を確認できるように準備する、もしくは後日解説を公開することでフィードバックとします。また、KU-LMSでの質問については講義動画や資料内でフィードバックを行います。
教科書
以下のテキストを必ず入手すること。生協で購入できるかと思います。もし、何らかの事情で入手できない場合は、教員に連絡してください。
・浅古泰史・図斎大・森谷文利『活かすゲーム理論』(2023年、有斐閣) 参考書
この講義の全般に関連する参考書としては、以下のものがあります。(下のものほど難しい)
・鎌田雄一郎『ゲーム理論入門の入門』(2019年、岩波書店) ・渡辺隆裕『ゼミナールゲーム理論入門』(2008年、日本経済新聞出版) ・岡田章『ゲーム理論〔第3版〕』(2021年、有斐閣) この講義で扱う内容については、以下のテキストの内容も交える予定です。 ・岡田章『ゲーム理論・入門 新版—人間社会の理解のために』(2014年、有斐閣) ・岡田章監修『ゲーム理論ワークブック』(2015年、有斐閣) ・盛山和夫編著『社会を数理で読み解く—不平等とジレンマの構造』(2015年、有斐閣) 政治や国際関係、経営や企業組織、社会現象の内容に関連する参考書としては、以下のものがあります。 ・浅古泰史『ゲーム理論で考える政治—フォーマルモデル入門 新版』(2026年、有斐閣) ・岡田章『国際関係から学ぶゲーム理論—国際協力を実現するために』(2020年、有斐閣) ・伊藤秀史、小林創、宮原泰之『組織の経済学』(2019年、有斐閣) ・丸山雅祥『経営の経済学〔第3版〕』(2017年、有斐閣) ・盛山和夫『協力の条件—ゲーム理論と共に考えるジレンマの構図』(2021年、有斐閣) ・松井彰彦、川島聡『障害者の自立と制度』(2024年、放送大学教育振興会) オフィスアワー
質問などについては、基本的にはメール(ft13755@ns.kogakuin.ac.jp)もしくはKU-LMSの質問登録から受け付けます。対面でも質問できるようオフィスアワーも次のように指定しますが、その場合は必ず事前に連絡をお願いします。
【オフィスアワー:要事前連絡】 ・木曜日14:30-16:30 @新宿キャンパスもしくはGoogleMeet や Zoomにて対応 ・金曜日4限終了後-17:00 @八王子キャンパスもしくはGoogleMeet や Zoomにて対応 ・上記以外 GoogleMeet あるいは Zoomにて対応 受講生へのメッセージ
経済学はGDPや株価・為替の動きだけではなく、人と人の駆け引きに関する分析を行うことができます。そうすると、皆さんの身近な問題にも焦点を当てる学問なので、身の回りのことを考える手がかりになることができます。さらに、(この講義で必ずしも扱うわけではありませんが)まちづくりや交通インフラ、情報通信技術、生産技術・機械、環境・エネルギーなど、科学技術やそのイノベーションは経済と密接な関係にあります。その関係を考える手引きをする役割を担う分野の一つが経済学なので、経済学は(広い意味で)工学系分野に携わる工学院大学の皆さんにとって、専門分野の内容を社会に応用することを考える際に直面する問題を考える手がかりにもなることができます。
経済学を知ったからと言ってお金儲け・儲かる資産運用ができるようになるわけではありません。とはいえ、身の回りのことや社会現象を考えるための手助けはしてくれますし、それを今後社会人として活躍する皆さんが知っておいて得することがあるかどうかはわかりませんが、少なくとも損することはありません。 工学院大学の皆さんが、経済学をふまえて、現代社会の意義や課題、身の回りの問題などを冷静に考え、他者への思いやりを持ってどのように行動すべきか自律的かつ自発的に考えられる立派な社会人となることができるような一助をこの講義を通じてできたらと思います。 実務家担当科目
実務家担当科目ではない
実務経験の内容
教職課程認定該当学科
該当なし
その他の資格・認定プログラムとの関連
関連する科目でない
教育課程コード
Ⅰ1b/Ⅰ2b/A2b
教育課程コードの見方【例】 Ⅰ2a(Ⅰ…Ⅰ群、2…2年配当、a…必修) ※ a : 必修 b : 選択必修 c : 選択 ※複数コードが表示されている場合には入学年度・所属学科の学生便覧を参照のこと
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