|
教員名 : 三浦 隼暉
|
開講年度
2026年度
開講学期
前期
科目名
哲学A
授業種別
講義
科目名(英語)
Philosophy A
授業情報(授業コード・クラス・授業形態)
A2000018 哲学A [全][遠隔(オ)]
担当教員
三浦 隼暉
単位数
2.0単位
曜日時限
木曜1限
キャンパス
八王子 遠隔
教室
学年
カリキュラムにより異なります。
学位授与の方針
1 基礎知識の修得 50%
2 専門分野の知識・専門技術の修得 0% 3 汎用的問題解決力の修得 0% 4 道徳的態度と社会性の修得 50% 具体的な到達目標
人、社会、文化に関する基礎的知識をしっかりと身に付け、それに基づいて自身の考えを深めることができるようになる。社会的環境と照らし合わせながら、将来を展望する。
受講にあたっての前提条件
人、社会、文化に関する知識への関心をもっている。
授業の方法とねらい
本講義は哲学の入門的な内容を扱う。哲学に関する予備知識は一切不要である。哲学の領域は非常に幅広く時間も限られているなかで全ての内容を網羅的に扱うことはできないが、ひとつのトピックに限らず哲学という学問の広がりを可能な限り紹介する。そのため、前半では歴史的な観点から古典的な哲学の紹介を行い、後半ではより実践的な哲学の議論を扱うことになる。この講義の学習者は、最終的に(1)哲学とはどのような学問なのかを自ら説明できるようになること、(2)哲学のトピックについて自らの考えを哲学的術語等を用いて説明できるようになること、を身につけることができる。本講義はオンデマンド形式で行われる。毎回の授業はアップロードされた動画を視聴し、動画で毎回それぞれの回に関連する課題が出題される。
AL・ICT活用
ディスカッション・ディベート
第1回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
事前学習
特に必要無し。
1時間
授業内容
ガイダンス及び哲学とは何か
本講義の進め方や成績評価の方法について説明する。また哲学とはどのような学問なのかを理解するために、野矢茂樹『哲学の謎』から、いくつかのトピックを紹介する。一般に哲学者がどのような問題について考えようとしているのか、具体的な問いとともに考える。 事後学習・事前学習
今後の講義について不安な点や疑問点を提出する。
0.5時間
第2回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
プラトン:「等しさそのもの」はどこにあるのか
古代ギリシアの哲学者プラトンの代表的著作のひとつである『パイドン』等を用いて、私たちが日常的に経験する世界を離れて思考することの重要性を学ぶ。また、じっさいの哲学者の著作に触れることを通して、哲学者の文章がどのようなものなのかを確認する。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第3回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
デカルト:どのようなものを確実な知識と認めるべきだろうか
17世紀の哲学者デカルトは、それまで正しいと信じていた事柄について実はどれも疑い得るということに気づく。しかしそうだとすれば、あらゆる知識というものは不可能だということになってしまう。いかにして疑わしい知識を斥け、確かなものを認識するのかが問題となる。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第4回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
スピノザ(1):『知性改善論』から『エチカ』へ
デカルト哲学の影響を大きく受けたスピノザは、デカルト哲学を引き受けつつも、自らの体系を打ち立てる。ここでは、スピノザがどのような動機で自らの哲学を打ち立てるに至ったのかを確認する。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第5回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
スピノザ(2):スピノザにおける真理の在り方
デカルトは全てを懐疑のもとに置くことから出発したが、スピノザは必ずしもそのような方法をとらなかった。では、スピノザにおいてはこの世界の真の認識とはいかなるものなのだろうか。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第6回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
ライプニッツ(1):必然性と自由
ここではスピノザよりも少し後に生まれたライプニッツを扱う。若き日のライプニッツは、スピノザから多くの影響を受けるのだが、やがてスピノザ哲学が提示する必然性に対して批判的態度を示すようになる。どのようにして必然性を逃れつつ、しかし確実な知識を保証することができるのだろうか。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第7回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
ライプニッツ(2):個体と世界
自由の主体として置かれたそれぞれの個体は、しかし世界と共にある。個体に生じることは常に世界との関わりにあるのだとすれば、個体と世界はどのように区別されつつ関係することになるのだろうか。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第8回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
カント:義務と自由
個々人が世界とかかわりつつ、しかし同時に自らの自律を確立し自由であるということが可能なのはなぜなのか。道徳との関わりにおいて、ここではカントの理論を確認する。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第9回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
マルクス:資本主義とは何か
私たちが生きる世界においては経済的合理性が基本的な評価軸として採用されている。そして、そのなかでのみ人間は自由なものとされる。だが、私たちの自由とはそのように限定されたものなのだろうか。ここでは、マルクス『資本論』などをもとにしつつ、個々人と社会の関係について検討する。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第10回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
ヴェイユ:革命は正当化されうるのか
マルクス的な革命論に対して、私たちはどの程度賛同するべきなのだろうか。ここでは、ヴェイユのマルクス批判などを参考にしながら、真に人間が自由な社会を構想するためには、どのような条件が要請されるのかを検討する。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第11回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
ハイデガー:私たちはどのように生きるべきなのか
20世紀の哲学者ハイデガーの著作『存在と時間』の議論を中心としながら、私たちが日常的生にとどまらず、本来的な生き方を獲得するためには何が必要なのかを考える。ハイデガーは私たち自身のあり方を問うことを通して、私たち一人ひとりに固有の生き方があること、それを自覚するためには自ら「死」について考える必要があることを主張している。こうした点について検討する。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第12回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
フーコー:規律権力と生権力
じっさいに私たちが生きている社会の常識、暗黙のルールとなっているのは、どのようなことなのだろうか。こうした点について、マルクスは資本主義の分析、フーコーは政治の在り方の分析を通して考えた。とりわけ後者が主張した「生政治」という考え方を学ぶことを通して、暗黙のうちに私たち自身が内面化してしまっているルールについて考える。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第13回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
未来に向けてどのような社会をつくっていくべきか(1):能力主義の時代
経済や政治のあり方によってだけでなく、私たちは自らの価値観によってどのように振る舞うべきかを決定している。現代の政治哲学者サンデルは、私たちが能力主義的な社会に生きていることを指摘し、「能力がある」ということを必要以上に価値あることだと考えてしまっていることを批判している。こうした議論を通して、私たち自身が無自覚に抱いている価値観について改めて考える。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
2時間
第14回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
未来に向けてどのような社会をつくっていくべきか(2):差別の哲学
私たちが他者と関わりながら生きていくさいに、無自覚に差別的な言動をとってしまっていないかを考えることは重要である。しかし、差別とはどのようなものなのかは明確とは言えない。哲学の仕事は、こうした明確ではない概念を明確にすることでもある。この回では、差別について哲学者たちはどのように分析し、どのような悪さがあると考えているのかを学ぶ。 事後学習・事前学習
講義内で提示する課題について自らの言葉で記述し提出する。必要に応じて参考文献を参照すること。
また合同定期試験のための準備を行う。 6時間
第15回
授業形態
遠隔(オンデマンド)
授業内容
全体の振り返り
これまで学んできたことを振り返る。哲学的議論は、私たちがどのように存在しているのかということから、どのように生きるべきなのかということまで、幅広く広がっている。そのような議論の全体を俯瞰的に見ることで、哲学とはどのような学問なのかを説明するとしたら、どのように自らの言葉にできるかを考える。 事後学習
今期の学習内容を振り返り、不十分な箇所については改め学習する。
2時間
成績評価の方法
毎回、授業後の課題提出をもって出席扱いとする。また定期試験期間に合同定期試験(試験内容については初回のガイダンス時に説明する)。成績は、全体の出席状況を踏まえた上で、毎回の授業課題30%、合同定期試験70%で評価を行う。
受講生へのフィードバック方法
毎回の提出物について、必要があれば個別のコメントを付ける他、全体で共有すべき疑問点などは次回講義の最初でフィードバックを行う。
教科書
指定教科書なし。
参考書
以下の書籍は必ずしも手元に用意する必要はないが、各自必要に応じて参照すること。この他にも授業中に参考文献を紹介する。
野矢茂樹『哲学の謎』講談社, 講談社現代新書, 1996. 納富信留『プラトンとの哲学——対話篇をよむ』岩波書店, 岩波新書, 2015. 中畑正志『はじめてのプラトン:批判と変革の哲学』講談社, 講談社現代新書, 2021. 野田又夫『デカルト』岩波書店, 岩波新書, 1966. 小林道夫『デカルト入門』筑摩書房, ちくま新書, 2006. 酒井潔『人と思想 191 ライプニッツ』清水書院, 2014. 秋葉剛史他『ワードマップ 現代形而上学:分析哲学が問う、人・因果・存在の謎』新曜社, 2014. 高崎将平『そうしないことはありえたか?:自由論入門』青土社, 2022. 石川文康『カント入門』筑摩書房, ちくま新書, 1995. 池田喬『ハイデガー『存在と時間』を解き明かす』NHK出版, 2021. 高井ゆと里『ハイデガー:世界内存在を生きる』講談社, 講談社選書メチエ, 2022. ミクロス・ヴェトー『シモーヌ・ヴェイユの哲学:その形而上学的転回』慶應義塾大学出版会, 2006。 重田園江『ミシェル・フーコー:近代を裏から読む』筑摩書房, ちくま新書, 2011. 慎改康之『ミシェル・フーコー:自己から抜け出すための哲学』岩波書店, 岩波新書, 2019. 佐々木隆治『カール・マルクス:「資本主義」と闘った社会思想家』筑摩書房, ちくま新書, 2016. 白井聡『マルクス:生を呑み込む資本主義』講談社, 講談社現代新書, 2023. マイケル・サンデル『実力も運のうち:能力主義は正義か?』鬼澤忍訳, 早川書房, 2021. 池田喬・堀田義太郎『差別の哲学入門』アルパカ, 2021. ミランダ・フリッカー『認識的不正義:権力は知ることの倫理にどのようにかかわるのか』佐藤邦政監訳, 勁草書房, 2023. オフィスアワー
随時メールにて質問等を受け付ける。以下のメールアドレスに連絡すること([at]の部分は@に変えて入力してください)。
fu41836[at]g.kogakuin.jp 受講生へのメッセージ
毎回の授業後の課題では、みなさん自身が考える必要のある内容について提示するつもりです。最初は難しいかもしれませんが、この講義を通して、ぜひ自分で考える力を身につけてください。
実務家担当科目
実務家担当科目ではない
実務経験の内容
教職課程認定該当学科
該当なし
その他の資格・認定プログラムとの関連
関連する科目でない
教育課程コード
Ⅰ1b/Ⅰ2b/A2b
教育課程コードの見方【例】 Ⅰ2a(Ⅰ…Ⅰ群、2…2年配当、a…必修) ※ a : 必修 b : 選択必修 c : 選択 ※複数コードが表示されている場合には入学年度・所属学科の学生便覧を参照のこと
|